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連載 病院で発生する「悩み」の解きほぐし方・12【最終回】
治療成績の悪い手術は続けてよいのでしょうか?—クリニカルガバナンスとプロフェッショナリズム
著者: 越後純子1
所属機関: 1国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 医療の質・安全部 医療安全対策室
ページ範囲:P.358 - P.361
文献購入ページに移動私が麻酔科医として勤務する病院では,小児の心臓手術が多数行われています.7年前に移ってきた2人の医師がペアで行っている特殊な手術があるのですが,その死亡率が高いと感じていたので,その術式約7年分の症例を調べたところ,約50%の患者が死亡していることが分かりました.その医師たちが来る前は,別の医師が別の術式で手術を行っていて,成績はもっと良かったように記憶しています.心配だったので,管理者に直接伝えました.しかし,「彼らは有名な心臓外科医で,難しい症例なのだから問題ない」と取り合ってもらえませんでした.
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