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特集 超高齢時代のリハビリテーション評価 各論 医療の各フェーズにおけるリハビリテーションの現状と課題
回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーションの意義と課題
著者: 宮井一郎123
所属機関: 1社会医療法人大道会 2森之宮病院 3一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会
ページ範囲:P.500 - P.505
文献購入ページに移動2000年に特定入院料として導入された回復期リハビリテーション(以下,回リハ)病棟の病床数は2020年には9万床を超え,費やされる年間医療費も1兆円に到達し,国民医療費の2%強を占める(図1)1,2).まさに日本のリハビリーション(以下,リハ)医療のコア部分であるといえる.同病棟設立の背景は,脳卒中や骨折などに対する急性期治療後に日常生活動作(ADL)が低下した患者に対して集中的にリハ医療資源を投入し,同時期に施行された介護保険適用前に要介護度を軽減して在宅復帰を目指す「リハ前置主義」という考え方である.それを実現するために,療法士による高単位リハ提供に加えて,質の高いチーム医療のための専門職配置が入院料の要件となっている.医師による再発・合併症管理とチーム医療のナビゲーション,看護・介護職によるケアや活動性の向上,社会福祉士による在宅復帰支援や社会資源の活用,管理栄養士による栄養管理などである.その成果としてのADL改善や在宅復帰といったアウトカムも入院料要件となっている.
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