病院80巻9号

2021年09月発行

特集 次世代の病院経営者をどう育てるか 病院経営者をどのように育てるか

医療経営人材の育成—特に公的病院において

著者： 副島秀久¹

所属機関： ¹済生会熊本医療情報調査分析研究所

ページ範囲：P.784 - P.787

■はじめに
　2020年来のCOVID-19パンデミックはわが国の構造自体に大転換を迫る100年に一度の大災害と言えるだろう．加えて少子化の進む日本では，医療需要の変化に伴う医療提供体制の大転換も避けられない．もちろん今回のCOVID-19対応で多額の財政出動を迫られ，財政を支える若年労働人口も減ることから，保険財政は長期にわたり一層厳しい状況が予測される．従って，病院幹部にとっては病院の舵取りの巧拙が今以上に問われることになろう．管理者の多くが医師であり，それぞれ専門性を持ちながら現在までやってきたが，これからは自分の領域にのみ専念し経営は片手間と言う状況は許されないし，マネジメントの経験なしにいきなり幹部へというのも厳しいだろう．そういった意味でこの企画は時宜を得たものと言える．筆者の拙文が後継者に悩む病院のリーダーに少しでもお役に立てればと思う．

参考文献

1）平成19年版厚生労働白書—医療構造改革の目指すもの，p4，2007 https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/07/dl/0101.pdf

2）横浜市立大学：YCU病院経営プログラム．文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム」都市型地域医療を先導する病院変革人材育成． http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~hp_mgt/program/