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文献詳細

雑誌文献

病院81巻2号

2022年02月発行

文献概要

特集 すぐそこまで来た,医師の働き方改革—課題と実現可能性 各病院はどのように対応するか

地域に医師を派遣している大学病院は,医師の働き方改革にどう対応するか

著者: 横手幸太郎12 湯澤由紀夫34

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院 2全国医学部長病院長会議 医師の働き方改革検討委員会 3藤田医科大学・病院群統括 4全国医学部長病院長会議

ページ範囲:P.130 - P.133

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■はじめに
 全ての勤務医に時間外労働の上限規制が適用される2024年度が近づいている.診療・研究・教育のそれぞれに役割を期待され,成果を求められる大学病院の医師には,これまで,むしろ早朝から深夜まで働くことが美徳とされてきた時代が長かったようにも思われる.その意味において,医療界の中でも特に大学で働く臨床医にとって,この働き方改革は価値観と構造の大転換と言えよう.
 一方,現状のまま,単純に労働時間を縮減するだけでは,既存業務の担い手が不足し,地域医療の崩壊や研究力の著しい低下を招くことが想像に難くない.まずは,勤務時間とその内容の正確な把握,業務の効率化,タスク・シフト/シェアを含めた新たな担い手の確保,収入の確保,そして,地域や医療界全体を巻き込んだ機能分担や体制づくりなどを包括的かつ速やかに検討していくことが必要となる.
 本稿では,主に一般社団法人全国医学部長病院長会議(AJMC)の医師の働き方改革検討委員会の立場から,大学病院における課題と対応について考えてみたい.

参考文献

1)全国医学部長病院長会議:大学医学部・大学病院に勤務する臨床系教員の働き方改革に関する提言.2019年5月31日 https://ajmc.jp/pdf/20190611_04.pdf
2)厚生労働省:医師の働き方改革に関する検討会 報告書.2019年3月28日 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000496522.pdf
3)厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業),研究代表者 裵英洙「医師の働き方改革の地域医療への影響に関する調査について」.第12回医師の働き方改革の推進に関する検討会.資料2-1,2020年7月31日 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000794595.pdf
4)厚生労働省:医師の働き方改革の推進に関する検討会 中間とりまとめ.2020年12月22日 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000708161.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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