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特集 ポストコロナを見据えた公立・公的病院と民間病院の役割分担 利用者サイドの視点から
効率的・効果的な医療提供体制の構築と医療保険制度の持続可能性の確保の両立に向けて—保険者の立場から
著者: 安藤伸樹1
所属機関: 1全国健康保険協会
ページ範囲:P.342 - P.343
文献購入ページに移動■はじめに
全国健康保険協会(協会けんぽ,以下,協会)は加入者約4000万人の日本最大の医療保険者である.協会の加入事業所は,8割以上が従業員9人以下の中小企業であり,今回の新型コロナウイルス感染症の拡大(コロナ禍)のような景気変動の影響を受けやすい構造となっている.また,医療費の伸びが賃金の伸びを上回る赤字構造に加え,コロナ禍においても,急速な高齢化が進行し続けており,現状でも協会の支出の約4割は高齢者の医療費等を賄うための拠出金等が占めているが,今後さらにその割合が増大していくことが見込まれている.このように,今後ますます厳しい財政状況になることが見込まれる中で,中長期的な視点に立ち,協会の安定運営に努めているところである.
こうした状況の中,協会の中期計画である第5期保険者機能強化アクションプラン(2021〜2023年度)に基づき,健康づくりや医療費適正化の取組といった保険者機能を今まで以上に発揮していくことで,加入者の皆様が良質かつ効率的な医療を享受でき,また加入者の皆様の健康増進が図られるよう,取り組んでいるところである.その結果,加入者の皆様から「協会けんぽの加入者でよかった」と思っていただくことができるようにしたいという想いで取り組んでいる.
全国健康保険協会(協会けんぽ,以下,協会)は加入者約4000万人の日本最大の医療保険者である.協会の加入事業所は,8割以上が従業員9人以下の中小企業であり,今回の新型コロナウイルス感染症の拡大(コロナ禍)のような景気変動の影響を受けやすい構造となっている.また,医療費の伸びが賃金の伸びを上回る赤字構造に加え,コロナ禍においても,急速な高齢化が進行し続けており,現状でも協会の支出の約4割は高齢者の医療費等を賄うための拠出金等が占めているが,今後さらにその割合が増大していくことが見込まれている.このように,今後ますます厳しい財政状況になることが見込まれる中で,中長期的な視点に立ち,協会の安定運営に努めているところである.
こうした状況の中,協会の中期計画である第5期保険者機能強化アクションプラン(2021〜2023年度)に基づき,健康づくりや医療費適正化の取組といった保険者機能を今まで以上に発揮していくことで,加入者の皆様が良質かつ効率的な医療を享受でき,また加入者の皆様の健康増進が図られるよう,取り組んでいるところである.その結果,加入者の皆様から「協会けんぽの加入者でよかった」と思っていただくことができるようにしたいという想いで取り組んでいる.
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