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特集 病院人事マネジメントの具体策 制度の構築と運用の実際
頑張る職員が報われる人事考課制度
著者: 田中学1 山村達雄2
所属機関: 1社会医療法人生長会 法人本部事務局 人事部 2社会医療法人生長会 法人本部事務局
ページ範囲:P.402 - P.406
文献購入ページに移動社会医療法人生長会グループ(当法人)は,社会福祉法人悠人会グループと共に大阪府南部地域で48事業をトータルヘルスケアとして展開している(図1).職員数は延べ約5,000人,医師数は330人と大規模化を辿り,組織人事マネジメントや人事考課の導入・運用は企業的な手法・フレームを中心に進めてきた.医療と福祉はもともと公共事業としての性質が強く,一般企業のような営利に価値を置く考えは馴染みにくいこと,国家資格をもつ専門職が多く人事制度3要素(透明性・独立性・公平性)の確保が難しいとされてきたことも踏まえ,コミュニケーションと客観性を重要視して今日の安定した運用に至った.
経営の原点としての人事,すなわち人事制度が経営に直結して機能していることが最重要である.経営理念からビジョンと戦略は,組織を動かす基盤の組織・人材マネジメントと財務が一連のものとして一体化していることが重要で,これは一般企業も病院も変わらない.むしろ労働集約型産業とされる病院は,一般企業より繊細な人事制度の研究開発が必要と感じている.当法人では頑張る人が報われ,常に成長する組織を目指すため,人材マネジメントプラットフォーム(図2)を構築して運営している.
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