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特集 選定療養・評価療養制度のこれから 選定療養・評価療養制度の目的と課題
選定療養・評価療養制度の課題
著者: 原祐一1
所属機関: 1日本医師会総合政策研究機構
ページ範囲:P.575 - P.579
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選定療養・評価療養が制度化されている理由は,本邦が公的医療保険を現物給付という形で実施していることに関連している.従って,本稿で選定療養・評価療養を検討するに際し,公的医療保険制度と混合診療を論じたのちに,選定療養・評価療養の経緯を振り返り,混合診療全面解禁論者の論点,近年の超高額医薬品の開発と評価療養のバランスなどを検討していきたい.
選定療養・評価療養が制度化されている理由は,本邦が公的医療保険を現物給付という形で実施していることに関連している.従って,本稿で選定療養・評価療養を検討するに際し,公的医療保険制度と混合診療を論じたのちに,選定療養・評価療養の経緯を振り返り,混合診療全面解禁論者の論点,近年の超高額医薬品の開発と評価療養のバランスなどを検討していきたい.
参考文献
1)厚生労働省:保険診療と保険外診療の併用について. https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/heiyou.html
2)健康保険受給権確認請求事件(最3小判平成23年10月25日民集65巻7号2923頁 https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=81724
3)日本医師会医療政策会議:混合診療についての見解—我が国における医療のあるべき姿.(平成15年3月)
4)日本医師会:国民皆保険の崩壊につながりかねない最近の諸問題について—混合診療の全面解禁と医療ツーリズム—.(2010年10月15日)
5)江口成美:第7回 日本の医療に関する意識調査. 日医総研ワーキングペーパーNo.448,2020 https://www.jmari.med.or.jp/wp-content/uploads/2021/10/WP448.pdf
6)前田由美子:保険外併用療法の現状について—いわゆる「混合診療」の解禁を取り巻く動き—.日医総研ワーキングペーパーNo.299,2013 https://www.jmari.med.or.jp/wp-content/uploads/2021/10/WP299.pdf
7)日本医師会:評価療養制度の機動性を高めるべき:選択療養制度の創設には反対を表明.週刊国保実務(2906),35,2014-04-21
8)患者申出療養について,日本医師会副会長 中川俊男,第189回国会厚生労働委員会(平成27年5月21日) https://www.sangiin.go.jp/japanese/kaigijoho/shitsugi/189/s069_0012.html
9)平成28年度緊急薬価改定を了承—オプジーボの薬価は50%引き下げへ—.日医on-line(med.or.jp)
10)村上正泰:薬剤を中心とした保険給付範囲見直し論について.日医総研リサーチレポートNo.111,2011 https://www.jmari.med.or.jp/wp-content/uploads/2021/10/RR111.pdf
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