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特集 社会保障制度の未来から読む病院経営 総論
複眼で読む医療・社会保障の未来と病院経営—悲観論を超えて
著者: 二木立1
所属機関: 1日本福祉大学
ページ範囲:P.24 - P.27
文献購入ページに移動■はじめに
どんな分野でも将来展望を行う際には,何が変わり,何が変わらないかを複眼的に検討することが不可欠です.本稿では,高齢者数が頂点に達する2040年頃までを射程にして,今後の医療と病院経営を概括的に展望しますが,敢えて「変わらない」面に焦点を当てます.医療界では,コロナ危機を契機にして,悲観論が過度に強まっているからです.その際,各種の公式文書だけでなく,私自身が今までに行った判断・予測の適否についても触れます.
どんな分野でも将来展望を行う際には,何が変わり,何が変わらないかを複眼的に検討することが不可欠です.本稿では,高齢者数が頂点に達する2040年頃までを射程にして,今後の医療と病院経営を概括的に展望しますが,敢えて「変わらない」面に焦点を当てます.医療界では,コロナ危機を契機にして,悲観論が過度に強まっているからです.その際,各種の公式文書だけでなく,私自身が今までに行った判断・予測の適否についても触れます.
参考文献
1)二木立:リハビリテーション医療の社会経済学.p7,勁草書房,1988(元論文は1988)
2)二木立:90年代の医療—「医療冬の時代」論を越えて.p7,勁草書房,1990
3)二木立:地域包括ケアと医療・ソーシャルワーク.pp138-142,勁草書房,2019
4)マーク・ロビンソン(著),月谷真紀(訳):政府は巨大化する—小さな政府の終焉,pp13-146,日本経済新聞社,2022(原著2020)
5)二木立:地域包括ケアと福祉改革.pp148-162,勁草書房,2017
6)二木立:2020年代初頭の医療・社会保障—コロナ禍・全世代型保障・高額新薬.pp178-189,勁草書房,2022
7)二木立:コロナ危機後の医療・社会保障.pp2-10,勁草書房,2020
8)猪飼周平:病院の世紀の理論.pp205-232,有斐閣,2010
9)二木立:介護保険と医療保険改革.p118,勁草書房,2000
10)二木立:複眼でみる90年代の医療.pp13-14,勁草書房,1991
11)二木立:TPPと医療の産業化.pp91-99,勁草書房,2012
12)二木立,今村英仁:(対談)日本の病院の未来.病院79:255-260,2020
13)ジョン・ネイスビッツ(著),竹村健一(訳):メガトレンド—10の社会潮流が近未来を決定づける!pp61-79,三笠書房,1983
14)二木立:「かかりつけ医の制度化」が閣議決定されたとの言説は二重に間違っている.文化連情報537号:16-24,2022
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