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特集 DXでタスク・シフトせよ—働き方改革の打開策 病院DXの事例
RPAを用いた業務削減と新規見える化による医療の質の向上
著者: 森下毅1
所属機関: 1社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院
ページ範囲:P.342 - P.345
文献購入ページに移動2017年に政府により医師の働き方改革実行計画が決定されて以来,医師の時間外労働に対しての上限規制が設けられ,2024年4月に適用開始される.医師の働き方改革を推し進めるためのタスク・シフトの推進,これにより特定行為を実施する看護師の育成と配属,改正診療放射線技師法に代表されるコメディカル部門の業務拡大が順次行われてきた.看護・医療技術分野以外においては,医師事務作業補助者による書類作成やカルテ入力代行が推奨され,診療報酬上の加算も設けられている.
効果的にタスク・シフトを行うには,意識改革・啓発,知識・技術の習得,余力の確保が重要だとされている1).しかしながら,タスク・シフトを進めれば進めるほど,受け手側の業務はおのずと増加する.意識改革はできたとしても,知識・技術の習得や余力の確保においては,まずは人材資源の確保が必要となるばかりか,教育に費やす時間も要することになる.それを補うべく人材の確保に置き換わる手段としてRPA(Robotic Process Automation)への期待は高い.
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