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連載 地域と医療の未来を創る中小病院のあり方・1【新連載】
—これからの中小病院に求められる病院機能の一類型—コミュニティホスピタルとは
著者: 武藤正樹12
所属機関: 1社会福祉法人日本医療伝道会衣笠病院グループ 2一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会
ページ範囲:P.352 - P.354
文献購入ページに移動新型コロナウイルス感染症(コロナ)の長期化は医療機関をはじめ社会経済に大きな痛手を与えた.それに加えて800万人の団塊世代が後期高齢者となる2025年も目前だ.コロナでボロボロになった病院がさらに高齢化の津波に飲み込まれようとしている.その解決の糸口は何か.そして病院が打つべき先手とは何だろう.
特に,全国8,200病院の中の7割を占める200床以下の中小病院5,800病院の経営改善が待ったなしだ.これらの病院が目指すのは地域包括ケアシステムの中核となる病院運営しかない.
筆者が勤務している日本医療伝道会衣笠病院(198床)は一般病床と回復期リハや地域包括ケア病棟を備えたケアミックス型の病院だ.そして併設施設に特別養護老人ホーム,老人保健施設,訪問診療クリニック,訪問看護ステーション,通所介護事業所を備えた地域密着型の病院だ.こうした衣笠病院をはじめとした全国の中小病院はコミュニティホスピタルによる経営改善が待ったなしだ.地域に密着し,地域と共に歩む病院を「コミュニティホスピタル」と呼びたい.
そこで,本連載の第1回はコミュニティホスピタルとは何か,そしてその鍵となる総合診療医の活躍事例を見ていこう.
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