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特集 急増する高齢者救急—医療提供体制の見直しと自院の役割 各論:高齢者救急に対する医療提供体制の在り方を考える
超高齢社会における在宅療養支援病院の必要性—地域密着型中小病院として高齢者救急を含めた病院機能の確立を目指す
著者: 鈴木邦彦1
所属機関: 1医療法人博仁会志村大宮病院
ページ範囲:P.518 - P.523
文献購入ページに移動現在,2025年を目指して,わが国が超高齢社会を乗り切る体制を確立するための改革が進行中であるが,その2つの大きな柱が地域包括ケアシステムの構築と地域医療構想の実現である.両者は車の両輪であるが,筆者はさらにかかりつけ医機能の充実・強化を加えた三位一体の取り組みが必要と考えており,コロナ禍を経て,その必要性はさらに高まっている(図1).
このうち病院については,高度急性期と重症急性期の入院医療に特化した高度急性期大病院の計画的整備による集約化(人口50〜100万人に1カ所)と地域包括ケアを支える地域密着型中小病院の分散化(人口2〜4万人に1カ所)が2つの軸となり,それにかかりつけ医機能のさらなる充実・強化を加えた3点が地域共生社会を実現するための医療3条件と考えている1).
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