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文献詳細

雑誌文献

病院83巻5号

2024年05月発行

文献概要

連載 アーキテクチャー×マネジメント・112

社会医療法人 石川記念会 HITO病院

著者: 宇田淳1

所属機関: 1滋慶医療科学大学大学院医療管理学研究科

ページ範囲:P.354 - P.359

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■はじめに
 1976年,石川外科医院を開院以来,二次救急病院として地域医療を支えてきた旧石川病院は,地域医療再生計画に伴う病床再編により104床移譲され,新病院として新築転移が決定した.2012年12月,「医療法人」から「社会医療法人」に変更,2013年4月1日,医療変革の流れの中で病院名を一新し,“Human 1st.”を行動規範に掲げ,具体的なアクションであるHumanity,Interaction,Trust,Opennessの頭文字から名付け,HITO病院と改名した(表1).地域ニーズに応え,急性期病棟の亜急性期病床を2014年9月に35床の地域包括ケア病棟として開床後,2015年5月に45床,16年10月に53床へと増床し,2024年1月今後の医療情勢を見据え29床減床し現在の病棟構成(228床)に至る.
 HITO病院の建つ四国中央市は,愛媛県の東の端に位置する.北は瀬戸内海に面し三島川之江港を海の玄関口とし,製紙産業を中核とする産業地帯,南は,法皇山脈と四国山地との間に吉野川支流の銅山川を有する水源地の豊かな自然環境に囲まれた閑静な住宅地に立地する.
 外観は,病院のコンセプトである「いきるを支える」を表現した安定感のあるデザインとしている.落ち着いた色彩の低層部と,白を基調とした高層部はHITO病院の先進性を表すとともに,周辺の山並みや海,空などの自然に映える地域のランドマークとなっている(図1).
 高度急性期から急性期,地域包括ケア病棟,回復期リハビリテーション病棟,緩和ケア病棟までを擁するケアミックス型の病院であり,急性期を担う地域の二次救急病院として,24時間365日の救急診療を行うほか,脳卒中,がん,心疾患,糖尿病の4疾病に対応するなど,地域医療,救急医療のみならず,大学病院との連携により先端医療でも医療に貢献する四国中央市の中核病院である.同市は四国の高速道路の中央結節点に位置し香川県,徳島県,高知県の県境に接し,四国4県のどの県庁所在地へも1時間程度で行くことができる「四国の中央」にある.そのためHITO病院は,県内患者のみならず香川県や徳島県からも患者が来院する.圏域をまたいだ広い地域の医療を支える役割を担っている.
 関連法人として,医療法人健康会,社会福祉法人愛美会などがあり,総スタッフ数約1,300人,石川ヘルスケアグループとして,地域の健康や,社会の発展に貢献し続けられる病院の運営を目指している.

参考文献

1)HITO病院:バーチャル見学 http://hitomedical.co-site.jp/hito_virtual/ 1F外来/2F健診センター 11F SORA DINING 4F手術センター
2)社会医療法人石川記念会 HITO病院:iPhoneでできる病院DX.マイナビ出版,2022
3)篠原直樹:スマホカルテ導入による働き方改革—タスク・シフト/シェア基盤としてのチームチャット活用.病院 82:318-321,2023

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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