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文献概要
検査法
経仙骨的後腹膜腔気体撮影法
著者: 後藤甫1 西尾徹也1 徳原正洋1 中久喜茂也1 仲宗根繁1
所属機関: 1鳥取大学医学部泌尿器科教室
ページ範囲:P.859 - P.862
文献購入ページに移動後腹膜腔に気体を注入して腎の輪廓をレ線学的に描出せんとするこころみは,Rosenstein (1921)の創案によるpneumoren(perirenal insufflation)にはじまる。その後Rivas(1947)により創始され,Gennes等(1950)により改良されたpneu-moretroperitoneum(presacral insufflation)が簡単で,かつ安全確実なため,現在では広く各国でおこなわれている。本邦でも大越,高安,土屋,荒川等の詳細な報告以来,全国的に普及してきた。しかしRivasのpneumoretroperitoneumには不自然な体位による患者の不安感,指を肛門に挿入するための術野の汚染等2・3の欠点がある。Schnur & Sakson(1965)が創案したtranssacralretroperitoneal pneumography(経仙骨的後腹膜腔気体撮影法)は腹臥位という比較的自然な体位で注入が施行されること,穿刺部位を清潔にたもちやすいこと,安全確実であること等の利点をもつている。われわれはこの方法を若干の臨床例に追試したので報告する。
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