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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科21巻10号

1967年10月発行

文献概要

文献抄録

腎疝痛時の尿路撮影/安静臥床と尿中カルシウム(Ca)

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所属機関:

ページ範囲:P.867 - P.867

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 腹部の疝痛発作が腎による疝痛かいわゆる急性腹症といわれる腹膜内疾患によるものかの鑑別診断には疼痛発作後に行なう腎盂撮影は極めて有効である。著者は男子36人女子14人の疝痛発作患者にこの方法を施行してその疝痛発作の原因診断について優れた方法であることを述べている。患者は急を要するので特に腸管に対する準備処置はせず稀に灌腸を行なった。疝痛時の排泄性腎盂撮影は5分,12分時のIVPを撮る。この時期の腎盂尿管像の特徴はNephro-gramで腎全体が拡張し腎盂尿管は水腎水尿管を呈しかつ造影剤の排泄遅延が認められる。この点で急性腹症の腹腔内疾患と見分けることができる。著者は50症例のフィルムを検討して86%に尿流障害を見出し,その大部分は尿路結石であったが,腎膿瘍・尿溢流現象が疝痛の原因となっていた症例もあった。一般に腎疝痛時にはNephrogramで平均1.23cmの腎肥大が認められた。しばしばおこる腎疝痛では発作時の腎盂撮影でレ線陰性結石,尿管狭窄像などが発見し易い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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