文献詳細
原著
文献概要
Ⅰ.緒言
発育不全腎は,最近の泌尿器科的検査法の進歩とともに,決してまれな疾患とはいえなくなつた。しかし,本症に骨形成が伴うことは,非常にまれである。斯波1)らは,本邦報告発育不全腎113例を集めて統計的観察を試みているが,そのうち完全な骨髄を有する骨形成腎は,1例のみである。また,黒土2)らは巨大石灰化嚢腫の一部に骨化を伴つた発育不全腎の1例を報告した。欧米においては,Harrison3),Tedeshi & Holtham4), Abe—shouse5)らの報告がある。最近我々は,骨形成を伴つた発育不全腎を経験したので,若干の文献的考察と併せて報告する。
発育不全腎は,最近の泌尿器科的検査法の進歩とともに,決してまれな疾患とはいえなくなつた。しかし,本症に骨形成が伴うことは,非常にまれである。斯波1)らは,本邦報告発育不全腎113例を集めて統計的観察を試みているが,そのうち完全な骨髄を有する骨形成腎は,1例のみである。また,黒土2)らは巨大石灰化嚢腫の一部に骨化を伴つた発育不全腎の1例を報告した。欧米においては,Harrison3),Tedeshi & Holtham4), Abe—shouse5)らの報告がある。最近我々は,骨形成を伴つた発育不全腎を経験したので,若干の文献的考察と併せて報告する。
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