文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
腎外傷は皮下損傷と開放性損傷に大別できる。後者は鋭利な刃傷あるいは銃創など特殊な場合に発生し,極めて稀であるが,前者は最近の交通,産業外傷の頻発に伴われ,次第に増加しつつあると見做される。しかし発生が各地に散発し,しかも第1線の病院で処置されることが多く,大学病院を来訪する症例は極めて少ないため,ある程度まとまつた症例について観察するのは極めて困難である。従つてわれわれは腎外傷に関する綜説を泌尿器科専門誌に記述する任に非ずとも考えるが,編集担当の方々の御指名があつたので敢えて筆をとつた次第である。
腎外傷は皮下損傷と開放性損傷に大別できる。後者は鋭利な刃傷あるいは銃創など特殊な場合に発生し,極めて稀であるが,前者は最近の交通,産業外傷の頻発に伴われ,次第に増加しつつあると見做される。しかし発生が各地に散発し,しかも第1線の病院で処置されることが多く,大学病院を来訪する症例は極めて少ないため,ある程度まとまつた症例について観察するのは極めて困難である。従つてわれわれは腎外傷に関する綜説を泌尿器科専門誌に記述する任に非ずとも考えるが,編集担当の方々の御指名があつたので敢えて筆をとつた次第である。
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