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両側性のウイルムス氏腫瘍/睾丸腫瘍転移巣に対する化学療法
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ページ範囲:P.932 - P.932
文献購入ページに移動しかし著者の以下述べる治験例からしても転移巣を必ずしも治癒せしめ得ないわけではない。腹部悪性腫瘍の放射線照射では放射線性腎炎の発生を考慮しなければならないが,その際の腫瘍線量としては両腎照射として5週間に2300rads以下が望ましい。著者の経験例は4才男子の右腎ウ氏腫瘍で1955年に右腎剔除と術後照射を施行して経過観察したところ,術後6カ月して残腎に同様腫瘍の発生を見た。この時は全く予後不良と考えられたが,残腎の正常と思われる部分を被覆して腫瘍部に3524radsの腫瘍線量を照射した。
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