文献詳細
原著
文献概要
Ⅰ.緒言
われわれは本邦文献上1966年に永田等により報告された1例以外に報告をみない2才日本人男子にみられた陰嚢が陰茎の前方に位置している外性器奇形を経験した。
人間の外性器の形態として通常陰嚢は陰茎の後方(会陰側)に位置するものであるが,陰嚢が陰茎の前方に位置することは性交姿勢からみても不合理でかかる性器奇形は稀有なるものである。本症の診断名として日本語では井上は陰茎前位陰嚢なる用語を記載しているが外国文献上からみた同意語にはTransposition of the penis and scro-tum, Scrotopenile transpositionまたはPenis-scrotal transpositionなどがある。
われわれは本邦文献上1966年に永田等により報告された1例以外に報告をみない2才日本人男子にみられた陰嚢が陰茎の前方に位置している外性器奇形を経験した。
人間の外性器の形態として通常陰嚢は陰茎の後方(会陰側)に位置するものであるが,陰嚢が陰茎の前方に位置することは性交姿勢からみても不合理でかかる性器奇形は稀有なるものである。本症の診断名として日本語では井上は陰茎前位陰嚢なる用語を記載しているが外国文献上からみた同意語にはTransposition of the penis and scro-tum, Scrotopenile transpositionまたはPenis-scrotal transpositionなどがある。
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