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雑誌目次

雑誌文献

臨床泌尿器科21巻2号

1967年02月発行

雑誌目次

泌尿器科図譜・238

興味ある尿管腎盂像を呈した尿路乳頭腫症

著者: 秋元成太 ,   堀尾豊

ページ範囲:P.108 - P.109

 症例 71才,女子。
 既往歴 10年前に子宮全剔除術を受けている。

泌尿器科図譜・239

腎周囲膿瘍を伴える腎結石兼腎盂扁平上皮癌

著者: 生亀芳雄 ,   工藤三郎

ページ範囲:P.110 - P.111

 患者は61才の男子で,主訴は左側腹部痛と背部よりの膿汁排出である。
 家族歴には特別なことはないが,既往歴として48才のとき腸チフスを患つている。

綜説

急性腎不全

著者: 志田圭三 ,   洞口龍夫 ,   篠崎忠利 ,   柴山勝太郎

ページ範囲:P.113 - P.119

Ⅰ.緒言
 近年,外傷,術後あるいは不適合輸血等に起因する急性腎不全の症例は急激に増加し,その治療対策は泌尿器科臨床医の大きな課題となつている。申すまでもなく,人工腎,腹膜灌流等の発展,普及によつて,腎機能の改善をみる症例も少くはないが,なお多くの症例は,かかる努力にもかかわらず不幸な転帰をとつている。透析という操作によつて恢復しうる代謝異常には限界があり,腎実質自体の恢復に対して積極的な対策が打ちたてられていない事に起因するものである。
 急性腎不全は第2次大戦以後特に注目をあび,急性尿細管壊死等の名称のもとに論ぜられてきたものである。しかしながらその病態生理については不明な事項が少くなく,その臨床も専ら対症療法に終始しているのが現状である。腎機能保全を1つの旗印とする泌尿器科医にあつては,腎移植という画期的治療法の完成に努力するとともに,その基底をなす,腎機能の病態生理にも献身的な努力がなされなければならない。かかる目的において,最近報告された急性腎不全に関する文献を集め,卑見をも加えてここに述べ参考に供する次第である。

Urological Letter

水腎症と水分大量摂取/異常血管による間歇的水腎症の一診断法・他

ページ範囲:P.119 - P.119

 54才,女子が両側の激しい腎部疝痛でフェニックスのメモリアル病院の救急室に送られてきた。なお,この患者は1時間に鑵ビールを8本のんだことを告げた。取りあえず静脈性腎盂像をとつてみると両側の巨大な水腎症と水尿管のあることが分つた。しかし,膀胱は空であつた。強力な薬剤療法で24時以内に激しい痛みは消退した。再び静脈性腎盂像をとつてみたら全く正常に復してしまつていた。6カ月後に再び同様の症状で来院したが,こんどは鑵ビールを10本も呑んだということだつた。この時も両側の急性水腎症であつたが,安静にしていることで24時間後には治つた。
 なお,数年前に約90分の間に水を1ガロン呑んだ後,両側の腎部疝痛を訴えてグッドサマリタン病院にきた若い男を診たことがある。この例も腎盂像で両側の巨大水腎症を呈していたが,やはり24時間後にはすつかり治つてしまつた。

手術手技

腎摘(腎別除術)のこつ

著者: 楠隆光

ページ範囲:P.121 - P.127

 腎摘とは腎剔除術を簡単にした言葉であつて,要するに腎臓を剔除する手術を指すものである。ここに,私はこの手術の所謂"こつ"と言うべき点を,自分の経験を中心として述べてみる。

検査法

開放性腎生検

著者: 百瀬剛一

ページ範囲:P.129 - P.135

Ⅰ.はじめに
 近代腎臓病学の発達は,各種の生化学的検査法や腎機能検査法の進歩によるが,従来は剖検や手術時にのみ追究し得た腎病態を,必要とする時点において腎組織を採取し,その病態を検討し得る腎生検法の確立も一大役割を演じているものと思われる。
 Iversen等(1951)が経皮的腎生検法を確立してから,各種腎疾患の診断,治療法の選択,治療効果,あるいは予後の判定,更には腎病態生理の追究等の面から,その重要性が認められ,その術式の容易さから,最近では臨床医家がroutineに行なう検査法の1つとなつている。しかしながら,本法の盲目的手技にもとづく偶発症の問題や,その適応等が論ぜられ,また,本法による腎穿刺の成功率,組織診に役立つ十分な組織片の採取,生検像に示される病像の解釈等の諸点が検討されて来た。われわれも,多くの腎疾患を取扱う泌尿器科医の立場から,しばしば経皮的腎生検法を活用して来たが,諸家が経皮的術式の問題点としてとりあげて来た諸点に,現在もなお,本法の制約,ないし限界があり,その臨床的価値を甚だしく低下させている事を認めたので,数年前に,われわれのいう,所謂開放性腎生検法を考案し,以来,主としてこの術式を慣用しているが,経皮的生検法に比べて幾多の利点のある事を認めたので,ここにその術式を紹介する。なお,本法については,最近Morales等もわれわれと類似の術式を記述した事を一言しておく。

原著

401例の成人病健康診断における尿石症の統計的観察について

著者: 林易 ,   滝沢英夫 ,   副島訓子

ページ範囲:P.137 - P.140

Ⅰ.はじめに
 尿石症の統計的観察に関する研究は在来より数多くのものが知られて居るが,その殆んどが泌尿器科患者を中心として検討される為その数値が一般的に見て高値にすぎるきらいがある。幸い我々は当院成人病検診に際して腹都レ線単純撮影を基にして一般尿石症頻度を追求し得たのでその結果を発表する。

原発性尿管癌の2例—附.本邦135例の統計的観察

著者: 山中英寿 ,   古谷信雄 ,   加藤宜雄

ページ範囲:P.141 - P.147

Ⅰ.緒言
 原発性尿管腫瘍は古くは稀な疾患とされていたが,近事かなり多くの報告がみられる様になつてきた。本邦における原発性尿管癌は1935年,伊藤の報告に始まり,1963年北山等は69例を集計している。最近我々は原発性尿管癌2例を経験したので,これを報告すると共に北山以後の文献にみられた64例と自験2例を加えた総計135例の本邦症例を総括し,観察,考按を加えてみたいと思う。

前立腺結石症のTURによる治療について

著者: 東福寺英之 ,   尾関全彦

ページ範囲:P.149 - P.153

I.緒言
 1586年M.Donatusは,既に精液の排出障害の原因として前立腺結石の存在を示唆して以来断片的にその存在が報告されていた。1762年Mor-gagniは結石の原因がJod反応で澱粉様反応を示す物質でありこれをCorpora amylaceaと命名しThompson(1861),Guyon(1899),などによつて前立腺結石の発生,病理診断,治療が確立されて来た。以後Kretschmer(1918),Lowsley(1938),Funfack(1948)などによつて多数例の統計的報告が見られる。一方本邦では1910年折茂がその第1例を報告して以来多数の症例報告を見るようになつた。稲田(1966)は全国の結石症統計を行ない,昭和30年には尿石患者3143例中前立腺結石は72例(2.2%)であつたものが昭和39年には尿石症7764例中319例(3.9%)と増加していると報告しこの間10年の尿石症例56426例中前立腺結石1758例(3.0%)を上回つていることを報告している。
 しかし,一方これを年齢別に見れば,30歳以下とそれ以後を比較すると30歳以下では僅かに47例でその他は30歳以後に見られ特に61歳より70歳までの間に最も高い頻度を示している。

特発性睾丸梗塞症・乳児にみられた睾丸壊死の1例

著者: 岸本孝 ,   甲斐祥生 ,   土屋哲

ページ範囲:P.155 - P.160

Ⅰ.緒言
 睾丸壊死あるいは梗塞のうち,原因のはつきりしている睾丸回転症もしくは精索捻転症は,明治38年,山村の第1例以来現在まで,約200例の多きを数えており,もはや稀有なる疾患とは言い難くなつた感がある。これに較べ,その原因が判然としないいわゆる特発性睾丸梗塞症は,同様の疾患にも拘らず,全く別個のものとしてその統計的考察がなされており,しかもその数は梶谷(1935)8)以来現在まで35例を算するに過ぎず,欧米においてもVolkmann (1887)以来数十例のみであつて,まだまだ稀な疾患の1つに数えられよう。
 われわれも最近,原因を捻転等に求められ得ない,生後11カ月の乳児の停留した睾丸に発症した症例を経験したので,その症例を報告し,併せて簡単なる統計的考察を試みた。

文献抄録

利尿による膀胱尿管逆流の抑制/精管静脈よりの腎静脈血管描出法

ページ範囲:P.147 - P.147

 著者は各種の泌尿器疾患により膀胱尿管逆流を伴う症例24例について施行した。検査方法は患者を仰臥位にして20%ウログラフインをカテーテルにて膀胱内に緩徐に注入つつ,その際の膀胱内圧を測定し同時にT-Vfluoroscopyで観察しつつレ線撮影を行なう。患者は少なくも12時間以上水分摂取の制限をした後に検査し,その後20% maunital 500mlを20ないし30分間で静注しつつ同様の検査を施行してその両結果を比較した。
 結果は3例は完全に尿管逆流が抑制され,4例は完全逆流が部分逆流となり,他の4例は逆流が減少した。しかし13名は全く不変であつた。

新薬治験

尿路感染症に対するCephaloridineの使用経験

著者: 小平潔 ,   加藤隆司

ページ範囲:P.165 - P.168

Ⅰ.緒言
 近年種々の抗生物質の出現により感染症の治療は大きな躍進を遂げているが,他方耐性菌の増加は我々を大いに悩ませている所である。特に尿路感染症においては,グラム陰性桿菌によるものが比較的多く,これらは種々の抗生物質に対し耐性を示すことが多い。就中,術後における慢性膀胱炎,ネラトン留置中の尿路感染の防止及び制圧などは最も我々の手を焼くものである。最近これらの複雑な尿路感染症例に対しCephaloridine(販売名Ceporan.Glaxo—鳥居)を使用する機会を得たのでその結果を報告する。

泌尿器科領域におけるCamalon(Cyclopentaphen)の治験例

著者: 米瀬泰行 ,   星野嘉伸

ページ範囲:P.169 - P.173

I.緒言
 Camalon(N.N'-Diphenyldicarbamate,-1, 1-dime-thylol cyclopentane)は,cyclopentane dicarbamateの誘導体であつて次の如き構造式を持つ。
 従来carbamate誘導体は,鎮静作用および筋肉弛緩作用を示すことが知られている。

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日本泌尿器科学会の変遷(2)

著者: 田村一

ページ範囲:P.175 - P.175

 即ち泌尿器科の学会が2つ存在することになつたのである。1つは皮膚病学会に包含された泌尿器科学会で学会名は皮膚病学会であるが雑誌名は皮膚病学及び泌尿器病学雑誌であつた。この学会の事務及び雑誌編集は東大皮膚科教室で行われていた。他の1つは約11年遅れて設立された純然たる日本泌尿器病学会で,幹部は在野の泌尿器科専門家であつた。この学会は先ず初代会長朝倉文三博士の病院に事務所を置き,編集もまたそこで行おれていた。これが大正7年から順天堂病院泌尿器科に移り,坂口勇,上林豊明両博士が編集にあたることになつた。ところが大正12年の大震災によつて被害を蒙りその事務所及び編集部を慶大皮膚科泌尿器科教室に移し,北川正惇教授のもとで宮沢千春,田村一が事務及び編集にあたることになつた。即ち学園と離れて誕生し,そして成長して来た日本泌尿器病学会が,在野の先進と親交のあつた北川教授の尽力によつて,大学と連繋をもつことになつた。そして昭和3年4月3日東大法医学教室講堂に開催された第17回総会で日本泌尿器病学会を日本泌尿器科学会と改称することが議決されて,爾来これが使用されて今日に及んでいる。
 前述の如く関東大震災後,学会事務所および編集部が慶大に移されると共に,大正15年4月から北川慶大教授が会長に選らばれた。

Huggins教授の思い出

著者: 岡本良平

ページ範囲:P.177 - P.179

 1941年Huggins教授は,「前立腺癌は成熱した腺上皮のovergrowthであるから成熟前立腺上皮と同じ様に,もしandrogenが減少するか,または不活性化された場合は萎縮するに違いない。」という説を立て,そして前立腺癌患者に去勢あるいはestrogen投与を行いこの考えの正しいことを実証した。いわゆるホルモン依存癌(Hormone Dependent Cancer)に対するホルモン療法の始めである。この新しい療法はその後前立腺癌患者に対して効果のあることがひろく認められたが,しかしこの効果が単に一時的なものに過ぎないこともまた明らかとなつて来た。すなわち副腎に由来すると思われるandrogenが再び腫瘍を増悪させる事実を知つたのである。そこでHuggins教授は1945年に始めて前立腺癌患者について両側の副腎摘出を行つている。しかし当時は副腎Corticosteroidを副腎摘出後の患者に充分投与することが出来なかつたため手術後の延命効果はみるべきものがなかつた。ところが充分な量のCortisone投与が可能になるとともに,この手術が前立腺癌に対してまことに有効であることが確認され,1951年Huggins教授によつてこの旨報告された。教授はシカゴ大学病院において1951年から1955年の5年間に,去勢およびestrogen治療後の前立腺癌患者30人に対して両側副腎摘出の手術を行つている。

外国文献

ページ範囲:P.192 - P.195

BRITISH JOURNAL OF UROLOGY Vol.38, No.1 February 1966
Metastatic Tumours in the Kidney.J.E.Newsam and W.Selby Tulloch 1
Coincident Tuberculous Perinephric Abscess and Carcinoma of the Kidney.J.H.Steyn and N.J. Logie 7

内国文献

ページ範囲:P.196 - P.196

腎,副腎,後腹膜
 腎機能不全,村上勝美:診と療,54; 11, 1966.
 腎疾患の読み方,古利内科:内科,18; 6, 1966.

思いつくまま

著者: 宮崎重

ページ範囲:P.197 - P.197

 何でも人のすることは一応やつてみたい性分で,半年程前から熱心にゴルフを練習するようになつた。2年程前にクラブを1本貰つて数回コースを回つたことはあつたが,棒を持つて球をコロがしながらの山歩きの域を出なかつた。最近になつてやつと球が地面から離れるようになり,少しずつ面白さがわかつて来た。
 碁でも,将棋でも或はマーヂャンでも,よく勝負の過程を人生の事にたとえられるが,ゴルフでもそう言う目で眺めてみると,人生の色々の出来事にコヂツケられないことはない。プロは別としてアマなら,スコアを良くしようと思えば,余り飛ばなくてもOBしないように,少しずつでも真直ぐに進んで行けばよいと言う理屈はわかつているけれど,いざ広い野原で球を打つとなると,例えOBの危険を感じても力いつぱい飛ばしたくなるのが人情であり,また偶々真心にミートしてよく飛ぶと,たとえスコアが悪くても気持がすつきりする。医局の中で,言う事をよく聞いておとなしくしていれば無難である事がよくわかつていても,いつも必ずしもそうばかりしておられないのと一脈相通ずる点がある。機械ではなく人間である所以であろう。

随筆

なつかしい昔読んだ書物

著者: 高橋明

ページ範囲:P.176 - P.176

 私には今から58年前明治42年(1909)11月に福岡医科大学(九大医学部の前身)を卒業し,翌43年(1910)1月から東京大学大学院に入学して土肥慶蔵教授の指導のもとに,皮膚科学,泌尿器科学を専攻することになり,爾来東大畑で育つ身となつた。その頃には大学に泌尿器科学講座はなく原書としても,その参考書は少なかつた.幸い東大皮膚科教室には,洋行帰りの田中友治助教授が居たので,「現在泌尿器科学の手引きとして適当なる原書は何ですか」と尋ねたらば,氏は速座に,それは「カスペル」を読み給えと云われた。Leopold Casper著Lehrbuch der Urolcgieで,第1版は1903年5月に伯林のUrbanと維納のSchwarzberg書店から発行されたものである。私は早速南江堂から第2版で1910年6月出版されたばかりの新本を手に入れた。575頁の部厚なもので221個の挿図もある立派な書物であり,見るからに胸のわくわくする感じがした。昼の間は医局員としての勤務が多忙であつたから,夜間下宿屋でムサボルように熟読翫味した。お蔭で今まで全然知らなかつた泌尿器科学の大要を知ることが出来て嬉しかつた。4年間の大学院生活を終えた私は,大正2年(1913)10月に西比利亜経由で独逸に留学し伯林大学で泌尿器に関する病理学を研究する際に,あの「カスペル」の著書から得た知識が非常に役に立つたことは云うまでもない。

見聞記

第3回国際腎臓学会における腎移植に関する演題の紹介・1

著者: 中村宏

ページ範囲:P.181 - P.183

 臨皮泌Vol.20, No.13の第3回国際腎臓学会の一般的な報告にも述べておいたように,腎移植の演題は,一般演説とgeneral sessionの2つに分けられて行われた。今月号では,フランスのDr.J.Traeger司会の下に行われた一般演題の要旨を御紹介することにする。

印象記

第17回日本泌尿器科学会中部連合地方会印象記

著者: 宮崎重

ページ範囲:P.185 - P.188

前おき
 昨年秋の西日本連合地方会でも学会印象記を依頼され,その時にも感じましたが,学会の印象記と言うものは一般的な立場からそのまゝ記るすと簡単な抄録集と異らなくなり,また泌尿器科学全般について筆者自身が総て通じているわけでは勿論ありませんので,筆者の赳向によつて記載がある方面に偏することは避けられず,更に不勉強の為に見当違いの印象記となる等,この種の文章は仲々に難かしいものだと思いましたが,今回も失言や,筆者が誤つて理解した点等少くないと思いますので,これらの点予め御容赦の程御願い致します。なおまた紙数の都合上文中敬称,敬語の類は大体に於て省略させて載きたく思いますので,この点も御了承願いたいと思います。

教室だより

札幌医科大学

著者: 佐々木恒臣

ページ範囲:P.190 - P.190

 札幌医科大学は,昭和20年に発足した北海道女子医学専門学校を前身とし,昭和25年に大学に昇格し現在にいたつている。従つて本年で,開学以来わずかに18年目にすぎない。この間,皮膚泌尿器科教室は,3人の教授を迎えている。小室秀一郎教授は,昭和25年就任し,26年に退職された。外塚岩太郎教授は,昭和26年就任,30年9月外来患者診療中に脳出血の発作にみまわれ,数口後に逝去された。高井修道教授は,昭和31年就任,現在にいたつている。小室教授,外塚教授は,各分野ですぐれた業績を上げ,教室の歴史をかがやかしいものにしておられるが,今は割愛し高井教授就任以後のことについて述べたい。
 昨年は,高井教授が東大より赴任以来,10年目にあたり,9月30日,札幌パークホテルで行なわれた10周年記念祝賀会は,市川篤二先生を始めとして,多数の来賓を迎え盛大に行なわれた。教室員としてこの祝賀会に加わり,その盛会をまのあたりにみて,教室の発展を思い感激し,また発奮せざるを得なかつた。

熊本大学

著者: 緒方二郎

ページ範囲:P.191 - P.191

教室の歴史
 私共の教室の歴史は,正式には非常に若く昭和36年7月,熊本大学医学部皮膚科泌尿器科教室から皮膚科教室と泌尿器科教室が夫々分離独立した時に始まる。しかし当時の皮膚科泌尿器科教室主任,現在の泌尿器科教室主任楢原憲章教授は以前より泌尿器科学を専攻しておられ,更に古くは前任教授であられた三宅勇名誉教授時代の助教授,現東京逓信病院長北村包彦先生が熊本では主に泌尿器学を担当しておられ,ここに熊大泌尿器科教室の濫觴があつたと私共は聞いている。

基本情報

臨床泌尿器科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1332

印刷版ISSN 0385-2393

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