文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
10余年前筆者は東大泌尿科教室において腎腫瘍46例について臨床的および病理組織学的検査を行ない,その成績に基づいて当時における腎腫瘍の諸問題に検討を加えた53)。この10余年間に医学研究は多方面にわたつて急速な進歩を遂げたが,腎腫瘍については当時取上げられた諸問題はどのように進展しただろうか,またどのような新しい問題が発生して来ただろうか。これらの点を追求して見ることも意義あることと思われる。今回機会を与えられたので,腎腫瘍のうちの腎細胞癌について,これらの問題点を概観して見たいと思う。
10余年前筆者は東大泌尿科教室において腎腫瘍46例について臨床的および病理組織学的検査を行ない,その成績に基づいて当時における腎腫瘍の諸問題に検討を加えた53)。この10余年間に医学研究は多方面にわたつて急速な進歩を遂げたが,腎腫瘍については当時取上げられた諸問題はどのように進展しただろうか,またどのような新しい問題が発生して来ただろうか。これらの点を追求して見ることも意義あることと思われる。今回機会を与えられたので,腎腫瘍のうちの腎細胞癌について,これらの問題点を概観して見たいと思う。
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