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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科21巻3号

1967年03月発行

原著

人工透析例の検討

著者: 染野敬1 土田正義1 木村行雄1 菅原博厚1 加藤義明1 関野宏1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.231 - P.235

文献概要

Ⅰ.はじめに
 人工腎が使用されはじめた初期の対象は,主として急性腎不全などであつたが,その後種々の装置の改良に伴い,その効果も著しく改善され,慢性腎不全,肝不全などの疾患にも応用されて,長期間の延命効果が認められるようになつている。
 一方腹膜潅流はGanter1)らにより臨床的に応用されてから約40年間顧みられなかつたものであるが,間歇的腹膜灌流法2)が開発されてから装置および操作が,簡単であるため,慢性腎不全,肺水腫,心不全などと主として内科方面で盛んとなり,最近市販の潅流液もみられ,その普及は著しい。しかし,これらの方法はいずれも腎機能を部分的に代行,または補助する手段にすぎず,腎移植などの成功が切に望まれるところである。こうした根治的治療への期待とともに,全身状態の改善を主目的として,人工腎および腹膜潅流法は,ますます普及していくものと考えられる。このような観点から,私どもは,当教室で最近約2年間に経験した人工腎施行例と腹膜潅流例について,若干の検討を加えたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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