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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科21巻3号

1967年03月発行

原著

前立腺および骨盤静脈系造影法—特にその手技について

著者: 東福寺英之1 石川博義1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.237 - P.241

文献概要

Ⅰ.はじめに
 骨盤静脈系をレ線撮影する試みの歴史は1935年K.Hutterが陰茎背面静脈に造影剤を注入したのに始まるが他の脈管造影法に比較して遅かつたのは造影剤を注入する部位が大きな問題となつたためと考えられる。しかし以来経皮的あるいは皮膚切開に陰茎背面静脈を露出して造影剤を注入する方法については内外多数の文献によって知ることができる。その他1950年GuglielmiあるいはOliverなどによって骨盤骨々髄内に造影剤を注入して骨盤静脈系を描出する方法が始められ更に恥骨,坐骨,腸骨結節,大転子などに造影剤が注入されている。しかしこの方法は手技が複雑なため一般化するに至らなかつた。同じ目的のため陰茎海綿体内に造影剤を注入する方法は1950年De laPenaによつて始められ市川ら(1953),Zehman(1950)などによって種々の変法が発表され手技の簡便な点から広く行なわれるようになつた。更に1964年Berghausは水性造影剤を前立腺周囲静脈叢内に注入するPeriprostatic Serienphlebog-raphyを発表し局所に何らの障害なく骨盤静脈系を描出することに成功している。
 前立腺をレ線撮影上描出する方法は少なくないが最も広く行なわれているのは尿道内に造影剤を注入し尿道前立腺部の描出によつて前立腺の大きさを推定する方法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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