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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科21巻6号

1967年06月発行

Urological Letter

膀胱憩室や膀胱結石を伴う時のTURP,他

ページ範囲:P.521 - P.521

文献概要

 TURPを行なおうとする患者に偶々膀胱憩室や大きい膀胱結石などがあつて,膀胱手術が必要なことがある。こんな場合は膀胱手術を最初に行なう。かかる場合恥骨上のドレンを次のTURPまでそのまま残しておくと良い。こうしておくとTURPのとき恥骨上部のドレン管を利用してthrough-and-through irrigationを行ない,切除鏡のoperatingelementをいちいちシースから抜かなくても切除できる。この方法でやれば切除時間が短縮されるし,手術室の床を濡らすことも少なくて済み,靴を汚すことも防げる。しかし,ある泌尿器科医達は恥骨上ドレナージ管が切除片でつまつてうるさいという理由で,このthrough-and-through irrigationを放棄している。そういう人達は恥骨上部のドレナージ管を単純にクランプで止めて普通の通りにTUPRを行なえば良い。
 TURPが効果的にかつ安全に行なわれるためには膀胱は適度に膨らませておくべきである。そうすれば切除ループが膀胱天蓋部に接触しなくて済む。また殆んど切除片や凝血塊で閉塞することもなく膀胱内の灌流液を空にできる筈である。それによつて膀胱の過度の伸展も避けられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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