文献詳細
原著
文献概要
Ⅰ.緒言
前立腺のSoft type carcinomaを始めて記載したのはYoung(1926)10)であり,以後Thom-pson(1953)7),Weller(1957)9)の報告がある。本邦では岩佐・糸井(1961)4),田崎・高瀬(1964)6)の報告がみられる。この稀有疾患は直腸内指診で前立腺が軟かく触れる点が特有で,これが本疾患の診断を困難ならしめている。また血清酸Phos-phatase値の上昇が認められないこと,レ線上骨吸収性骨転移像を示すこと,抗男性ホルモン療法に反応しないこと,予後は極めて悪いこと等がその特徴であるとされている。ここに報告する症例は自覚症状が現れてより数年経るもなお健康を維持している興味あるSoft type carcinomaの1例である。
前立腺のSoft type carcinomaを始めて記載したのはYoung(1926)10)であり,以後Thom-pson(1953)7),Weller(1957)9)の報告がある。本邦では岩佐・糸井(1961)4),田崎・高瀬(1964)6)の報告がみられる。この稀有疾患は直腸内指診で前立腺が軟かく触れる点が特有で,これが本疾患の診断を困難ならしめている。また血清酸Phos-phatase値の上昇が認められないこと,レ線上骨吸収性骨転移像を示すこと,抗男性ホルモン療法に反応しないこと,予後は極めて悪いこと等がその特徴であるとされている。ここに報告する症例は自覚症状が現れてより数年経るもなお健康を維持している興味あるSoft type carcinomaの1例である。
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