文献詳細
新薬治験
文献概要
Ⅰ.はじめに
Angininは2-6-pyridine dimethanol bis(N-methylcarbamate)の構造を有する,ピリジン誘導体の一つで,抗キニン作用を有している。この薬剤は,動脈硬化の研究途上において,島木,石川等により開発された。
その後,いわゆる,脱疸,狭心症,不整脈,血栓症などに臨床効果のあることが,報告されている。また,キニン類の血管透過性亢進作用に,特異的に拮抗することが注目され,出血性疾患に対し,Angininの治療が種々の領域で,検討されている。
私達は,泌尿器科領域で,経験する腎出血,血精液症に,この型式をとる出血素因があるのではないかと想定し,これら疾患にAnginin療法を試みた。臨床上,明らかに奏効する症例が観察されたので,報告したい。
Angininは2-6-pyridine dimethanol bis(N-methylcarbamate)の構造を有する,ピリジン誘導体の一つで,抗キニン作用を有している。この薬剤は,動脈硬化の研究途上において,島木,石川等により開発された。
その後,いわゆる,脱疸,狭心症,不整脈,血栓症などに臨床効果のあることが,報告されている。また,キニン類の血管透過性亢進作用に,特異的に拮抗することが注目され,出血性疾患に対し,Angininの治療が種々の領域で,検討されている。
私達は,泌尿器科領域で,経験する腎出血,血精液症に,この型式をとる出血素因があるのではないかと想定し,これら疾患にAnginin療法を試みた。臨床上,明らかに奏効する症例が観察されたので,報告したい。
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