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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科22巻10号

1968年10月発行

文献概要

原著

遺尿をともなつたてんかんの1症例

著者: 後藤甫1 仲宗根繁1

所属機関: 1鳥取大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.765 - P.767

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Ⅰ.緒言
 小児の遺尿症の原因は,器質的なものと機能的なものに大別できるが,大多数は機能的原因によつておこる。したがつて小児遺尿症患者を診察する泌尿器科医は,まず第一に心因性とか排尿訓練不足といつた機能的原因を考えがちである。しかし詳細に検索すると,機能的原因によると考えられていた患者の中にも,泌尿器科的あるいは神経科的欠陥によるものが発見されることがある。一方,神経科的欠陥によつて遺尿がおこることは古くから知られていたところである。てんかん患者に遺尿がともなうことがあるのもその1つである。それゆえ,てんかん発作にともなう遺尿も精神科医はすでに注目はしている。しかしながらその場合に,けいれんとか意識喪失といつた主たる症状の治療については割合によく研究されているが,従たる遺尿の治療はとかくなおざりになつているようである。われわれはてんかんにともなつた遺尿の1例を抗てんかん薬で治療し,ほとんど完全に症状を抑制し得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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