文献詳細
パネルディスカッション
前立腺炎の臨床(2)
著者: 大越正秋1 舟生富寿2 西浦常雄3 稲田俊雄4 河村信夫1 水谷栄之3 田原達雄3 島野栄一郎3 大塚晃5 上戸文彦6 斯波光生5 豊田泰7 山本隆司3 河田幸道3 宮村隆三3 南茂正5 井川欣市8 長久保一朗1
所属機関: 1慶応義塾大学 2弘前大学 3東京大学分院 4東京医歯科大学 5札幌市立病院 6北海道大学 7東京逓信病院 8自衛隊札幌病院
ページ範囲:P.93 - P.97
文献概要
豊田 東京逓信病院泌尿器科において,昭和21年より現在までの間に,前立腺炎と診断された症例は240〜50例ありますが,診断確実と考えられるものは105例,ほぼ確実と考えられるものは73例です。ペニシリンが用いられるようになつた昭和23年から,前立腺炎は急激に減少していますが,これは淋菌性前立腺炎の減少によるもので,淋菌性のものは29年より皆無となり,最近ボツボツ現われはじめています。非淋菌性のものは年代的に大差なく,むしろ最近増加の傾向にありますが,これは前立腺炎に対する医師の関心の軽重によるものであろうと考えられます。また,薬剤に対する抵抗歯の増加も多少関係あろうかと思います。
掲載誌情報