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原著
Bypass Graftを施行した腎血管性高血圧症の1例
著者: 姉崎衛1 渡辺悌三1
所属機関: 1新潟大学医学部泌尿器科教室
ページ範囲:P.109 - P.114
文献購入ページに移動腎血管性高血圧症は一般高血圧症患者の5〜15%を占めるといわれるが,腎動脈撮影法や腎機能検査法の進歩に伴つて遭遇する機会が多くなつている。本症は手術的療法により治癒し得る高血圧症,いわゆる外科的高血圧症の1つとして極めて興味ある疾患である。手術的療法として以前にはもつぱら腎摘除術が行なわれてきたが,近年腎血管再建術が脚光を浴びており,欧米ではすでに多数のまとまつた治験例が報告されている。本邦でもその手術経験が文献的に散見されるが,我々も左腎動脈起始部の狭窄による腎血管性高血圧症の1例を経験し,テフロン代用血管にてaortorenalbypass graftを行ない,血圧を下降せしめ得たのでここに報告する。
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