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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科23巻1号

1969年01月発行

原著

乳酸リンゲル複合低分子デキストラン輸液の臨床的検討

著者: 後藤幸生1 佗美好昭1 服部節朗1 安中寛1 宮野英範1 青地修1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.17 - P.22

文献概要

Ⅰ.はじめに
 外傷または手術による出血などに対してplas-ma expanderとして低分子dextran(LMWD)が日常しばしば用いられている。このLMWDに関しては,その血流改善作用の極めて良好な代用血漿として注目され,その有用性も数多く報告されている。しかし一方大量に用いられたり,あるいは特殊な条件下での副作用,すなわち稀釈による止血機構障害の可能性,溶血に及ぼす影響,更には強酸性という欠点を指摘するものがある。このようなコロイド溶液に対して,晶質液としてのlactate Ringer液は手術操作に伴う細胞外液,特に細胞間質液の減少を補い,これのみで循環血漿量を十分維持し,酸塩基平衡にも影響が少ないとしてその価値が再評価されている。
 今回この両者が複合配合された乳酸リンゲル複合低分子デキストラン(以後"L・R・Dext.40"と記す)について検討したので,その臨床成績を述べ併せて基礎的考察をおこなつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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