文献詳細
原著
腎動脈撮影150例の検討—特に撮影手技についての検討
著者: 針生常郎1 氏家紀一1 三品均2 中野修道3 薄場元4
所属機関: 1東北労災病院外科 2東北労災病院放射線科 3東北労災病院泌尿器科 4薄場医院
ページ範囲:P.977 - P.982
文献概要
われわれは腎機能を調べる場合,腹部大動脈撮影法を施行し,出現する腎血管像,ネフログラム,および動脈性腎盂像(動脈撮影後の造影剤が,腎盂に排泄された像をいう)に至る一連の造影剤の流れを読むことによつて,腎の機能状態をより詳しく知ろうとして努力してきた。
すなわち,初めにdos Santos等1)によつて報告された経腰的腹部大動脈撮影法を採用した。しかしこの方法には種々の欠点があり,従つて撮影に失敗することも,しばしばであつたので,ついでP.Ödman-Ledine2)のカテーテルを使用し,経皮的腹部大動脈撮影法3)を行なつた。この方法は繰返し行なうことができ,失敗率も少なく,更に体位の変換等も自由にできるので大変便利な方法であると考えた。
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