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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科23巻13号

1969年12月発行

特集(増刊号の)2 腎不全

Ⅲ.慢性腎不全

慢性腎不全患者の手術時麻酔の注意

著者: 青地修1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.97 - P.102

文献概要

いとぐち
 慢性腎不全の患者に麻酔を施行することなどは麻酔医にとって余り考える必要のない時代がつい最近まで続いていた。なぜならこれは麻酔の禁忌であり,かかる患者にどうしても手術の必要な場合は単に予後不良を宣告して,あとは運を天にまかせるのが多くの麻酔医のつねであつた。しかるに今やこれらの患者の麻酔管理を論ずべき時代が来たのである。といってもわれわれに慢性腎不全を完全にコントロールし得る方法があるわけではない。ただ慢性腎不全に基づく各臓器の機能異常症候に対して一つ一つ保存的に対処するにすぎない。ではかかる麻酔の絶対的適応となるものは何か。それは腎移植あるのみである。比較的適応となるものは慢性腎不全患者に合併した外科的疾患であるが,実際には極めて少ないと考えてよい。
 そこでまず慢性腎不全とは何かから始めねばならない。実際に成書を見ても,慢性腎不全と,これを惹起する原疾患群との関係および尿毒症の定義との間に明瞭な関連を具体的に説明がつくされていないのが現状である。そのため第1表から説明したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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