icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科23巻4号

1969年04月発行

原著

性染色体構成XX型の真性半陰陽の1例

著者: 佐々木桂一1 竹内睦男1 一条貞敏1 松下鈆三郎1 白井将文1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.311 - P.316

文献概要

Ⅰ.緒言
 性に関する研究は,遺伝学の進歩とともに発展し,1949年Barr等1)のSex chromatinに関する研究で一躍進歩をとげ,現在では性の決定は,性染色体の組合わせにより行なわれるとされている。しかしながら,胎生のごく初期においては性腺原基は性染色体の組合わせが男であれ女であれ将来睾丸にも卵巣にも発育できる両要素を有しており,正常な個体では性染色体に一致した要素のみが分化発育し反対の要素は退化萎縮するわけであるが,何等かの原囚で両要素が発育してくることが当然起こりうるわけである。このような先天的な異常を真性半陰陽と呼んでいる。
 本症は,極めてまれな疾患であり,本邦においては1923年前田2)の報告以来現在までわれわれが蒐集しえた症例は自験例をふくめてわずか64例をかぞえるに過ぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら