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原著
膀胱腫瘍の再発に対する制癌剤予防注入法の効果
著者: 尾関全彦1 田崎寛1 松永重昻1 矢島暎夫1 河村信夫1 木村茂三1 東福寺英之1 大越正秋1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.475 - P.482
文献購入ページに移動近年,膀胱腫瘍の治療法のひとつとして,制癌剤の膀胱内注入療法が多くの施設で試みられその好成績が報告されている。しかしながら,膀胱腫瘍の再発は高率を示しているにもかかわらず再発予防に対する対策は浸潤度の強い症例に対して放射線療法が一部で行なわれているにすぎない。そこでわれわれはこの膀胱腫瘍の再発に注目し,1965年より膀胱腫瘍患者の術後,制癌剤の溶液を膀胱内に注入した上で,その再発に対する予防的効果を検討し,膀胱腫瘍の術後再発に対する何らの予防的処置を行なわない症例群と比較したので報告する。
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