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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科23巻7号

1969年07月発行

シンポジウム 前立腺癌の治療と予後・2

前立腺癌の放射線療法の臨床—4.3MeV Linac X線照射療法について

著者: 福島修司1

所属機関: 1横浜市立大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.528 - P.531

文献概要

 前立腺癌の放射線療法は1911年PasteauらのRa針を尿道内に挿入して治療したことに始まり,抗男性ホルモン療法の行なわれる以前である当時としては相当の価値があるといわれていた。ところが,抗男性ホルモン療法が行なわれるようになつてからは,放射線治療はほとんど試みられなくなつた。しかし,抗男性ホルモン療法に反応しない例あるいは再発例のあることから,放射性同位元素が導入された。すなわち,198Au(Flocks,1952),32P(Rusche,1954),90Y(Bulkley,1957),137Cs(川井,1957),60Co大量遠隔照射(George,1965。他)等種々の治療法が発表された。しかしながら,これでも姑息療法にすぎないところから,一般化されなかつたが,Bagshaw (1965)らは超高圧X線装置を用いた前立腺癌の治療を推奨している。
 我々はこのBagshawらの方法にならつて癌研に設置されている4.3MeV Linac X線(Mullard)を用いて4年前より治療を行ない,すでに照射を終つたものが20症例となつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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