文献詳細
原著
文献概要
Ⅰ.緒言
先天性単腎症は,従来比較的稀有な泌尿器科的畸形とされていたが,現今,泌尿器科的諸検査の進歩に伴い,診断が容易となり,臨床上しばしば遭遇されている。
この先天性単腎症は,発生学的に意義があり,従来,胎生期における腎尿管の発生上の関連性,その発生母地に密接する生殖器系,とくに,女子性器を形成するMüller氏管発生に影響を及ぼすとともに,他の臓器の畸形を伴つていることが多いといわれている。これらの点について,われわれは当教室島村18)の5例の報告以来,現在まで8例計13例本症を経験したので,その概要を追加報告するとともに,文献的考察を若干加えたので報告する。
先天性単腎症は,従来比較的稀有な泌尿器科的畸形とされていたが,現今,泌尿器科的諸検査の進歩に伴い,診断が容易となり,臨床上しばしば遭遇されている。
この先天性単腎症は,発生学的に意義があり,従来,胎生期における腎尿管の発生上の関連性,その発生母地に密接する生殖器系,とくに,女子性器を形成するMüller氏管発生に影響を及ぼすとともに,他の臓器の畸形を伴つていることが多いといわれている。これらの点について,われわれは当教室島村18)の5例の報告以来,現在まで8例計13例本症を経験したので,その概要を追加報告するとともに,文献的考察を若干加えたので報告する。
掲載誌情報