文献詳細
原著
女性仮性半陰陽の2例
著者: 大越正秋1 東福寺英之1 河村信大1 川上隆1 長久保一朗1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.573 - P.579
文献概要
男性仮性半陰陽にくらべて,女性仮性半陰陽は比較的まれであり,とくに母体にホルモン産生性腫瘍のあつた場合の子供と,副腎皮質機能亢進のある例を除くと,本邦では50例位しか報告がない。その多くは患者が母胎内にある時期,ことに2〜4か月の母体になんらかの理由で黄体ホルモン製剤が使用された例である。
われわれは最近,性腺と性染色体は女性で外性器は陰核肥大,陰唇癒合があつて男性を思わせた2症例を経験したので報告する。なお両症例とも患者妊娠中の母体に流産防止の目的で黄体ホルモン製剤の投与が行なわれた既往がある。
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