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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科24巻13号

1970年12月発行

特集(増刊号の)3 小児の泌尿器疾患

Ⅰ.綜説

半陰陽,その解釈と分類

著者: 落合京一郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.19 - P.26

文献概要

 Hermaphroditism(患者をさす場合には,herm-aphrodite)の語源は,理想的な男性像としてのHermesと理想的な女性像としてのAphroditeという神話上の人名を結合させてつくられたもので,日本語の半陰陽という語はちょうどこれに相当する。しかし,このhermaphroditism(半陰陽)という語は,医学的にかなりあいまいな表現になつている。
 後述するように,一般に男らしさ(maleness)あるいは女らしさ(femaleness)と表現されている男女という性別(sexuality)を医学的に定義することは,簡単のようであつて実際には大変にむずかしい。したがつて,異論のない性別という定義あるいは基準によつて,それが男でもないあるいは女でもない,または男でもあり女でもあるという意味の半陰陽を定義することもむずかしいからである。ことに,最近における内分泌学や細胞遺伝学(cytogenetics)の長足な進歩は,現在のところ性別とかこれに関連した半陰陽の解釈とか定義を一層複雑なものとしているともいえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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