文献詳細
原著
睾丸悪性絨毛上皮腫の1例—特にtriple chemotherapyによる治療経過を中心として
著者: 上野精12 広川勲1 中野巌1 山田道生3
所属機関: 1国立東京第一病院泌尿器科 2東大病院泌尿器科 3国立東京第一病院産婦人科
ページ範囲:P.159 - P.163
文献概要
睾丸悪性腫瘍は比較的まれな疾患であり,組織学的には,1) seminoma 2) embryonal carcinoma3) malignant teratoma 4) choriocarcinoma 5)上記1)−4)の各種混合型に分けられる。なかでもchoriocarcinomaは特に少なく,主としてem-bryonal carcinomaやteratomaとの混合型で,その発生頻度は全睾丸悪性腫瘍の1ないし4%にすぎない1,2)。
この腫瘍は一般にradioresistantで,早くから血行性転移を起こし易く,その治療成績は他の睾丸腫瘍に較べて悪いとされている1)。
掲載誌情報