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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科24巻3号

1970年03月発行

綜説

急性膀胱炎と上部尿路

著者: 佐藤昭太郎1 鈴木三継1

所属機関: 1新潟大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.217 - P.224

文献概要

はじめに
 急性膀胱炎,特に細菌性の膀胱炎は日常泌尿器科臨床で最も多く遭遇する,代表的な疾患である。これが通過障害や合併症を持たない限り,自然治癒の傾向を有し,抗生剤や化学療法剤によく反応することから,比較的安易に取り扱われがちである。簡単に急性膀胱炎の診断をつけて,ただ単に薬剤の投与を繰り返していることもある。一般に全身症状が軽微であるので,このように扱われているが,果して上部尿路に全く影響のないものであろうか。特に最近上部尿路感染症(腎盂腎炎)に対する関心が深まり,極めて重要な疾患であることが認識され,これらの原因的要素として下部尿路感染の存在,カテーテル挿入の功罪あるいは無症候性細菌尿の存在などが注目されている折柄,もう一度細菌性急性膀胱炎のさいの上部尿路への影響を考慮してみるのも有意義であろうと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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