文献詳細
原著
文献概要
はじめに
静脈血栓は外傷,感染,妊娠,悪性腫瘍,他の静脈疾患などに際してみられることがあり,また手術,ことに開腹手術後にしばしば発生することが知られている。しかしながら,発生時はほとんど気づかれないことが多く,肺塞栓を起して始めて発症が想像されたり,手術の影響が回復して歩行しはじめてから苦痛に気づいたりすることが多く,その診断も実際にはなかなか難しいようである。諸外国においてはその発生頻度はかなり高く,その発生からさらに肺塞栓症を惹起する危険があるとして極めて重大な疾患であるという。ところが本邦においては本症の発生は少なく,その合併症てある肺塞栓症あるいはPostphlebitic syn-dromeも少ない。泌尿器科領域においても本症の報告は極めて少ないので,われわれが経験した症例を報告し,若干の検討を試みた。
静脈血栓は外傷,感染,妊娠,悪性腫瘍,他の静脈疾患などに際してみられることがあり,また手術,ことに開腹手術後にしばしば発生することが知られている。しかしながら,発生時はほとんど気づかれないことが多く,肺塞栓を起して始めて発症が想像されたり,手術の影響が回復して歩行しはじめてから苦痛に気づいたりすることが多く,その診断も実際にはなかなか難しいようである。諸外国においてはその発生頻度はかなり高く,その発生からさらに肺塞栓症を惹起する危険があるとして極めて重大な疾患であるという。ところが本邦においては本症の発生は少なく,その合併症てある肺塞栓症あるいはPostphlebitic syn-dromeも少ない。泌尿器科領域においても本症の報告は極めて少ないので,われわれが経験した症例を報告し,若干の検討を試みた。
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