文献詳細
原著
尿路感染症の起因菌およびその薬剤耐性分布—とくにグラム陰性桿菌を中心として
著者: 東福寺英之1 吉沢一太2
所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室 2公立学校共済組合・関東中央病院検査科
ページ範囲:P.561 - P.571
文献概要
近年,化学療法の発展はめざましく,それらに関する研究も枚挙にいとまがない。しかし広汎な,また不必要までの使用によりその副現象とみられる耐性菌の出現,菌交代現象の厄介な問題が生じている。
尿路感染症においても,その起因菌が病原性ブドウ球菌等のグラム陽性球菌から大腸菌を主とするグラム陰性桿菌に変わり,またそれらの耐性菌による感染が増加し,治療上,困難な場合がすくなくない1,2)。
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