icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科24巻7号

1970年07月発行

図譜 泌尿器科病理組織図譜・7

腎結核

著者: 田崎寛1 坂口弘2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室 2慶応義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.594 - P.595

文献概要

 〔解説〕結核症は最近の医学の進歩により征服され,すでに過去の疾患となつたとする印象が強い。しかし,腎結核に限つて言えば,抗結核剤による化学療法の限界1)があるように思われ,供覧した2例に示されるごとく,臨床的には治癒と判定されていても,組織学的には明らかな結核性病変を認める。臨床面からいえば,Lattimerら2)やBeck3)らの主張は正しいが,組織像に見られる血管壁の肥厚,内腔の狭小化は病巣に到達する薬剤の量の減少による治癒の遅れ,あるいは腎血管性高血圧の可能性を示唆する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら