文献詳細
文献抄録
文献概要
骨盤骨折や尿道断裂に伴う性交不能症は患者にとつても,また損傷の評価という面からも極めて重要な問題である。著者らは1952年から4年間に尿道断裂患者59名を取扱つたが,予後の観察をしえた35名について性交の可否の状態を主眼に述べている。患者層は13歳から65歳までに及んでおり,観察期間は平均8.2年である。
著者らの35名中13名(37%)が性交不能症となつている。13名中完全な勃起不能は7名で,8名は勃起力が極めて弱い状態である。従来まで報告された尿道断裂後の勃起不能を見るとTrafford (1965)の36%,Balfour(1963)33%,Gbson(1965)の37%という率で著者らと大体一致している。損傷の状態は膜様部の完全断裂が26名で,9名は球部の損傷である。損傷部位からみたインポテンツは膜様部が42%,球部が22%で,前者の方が発生率が高い。損傷後子供を生み得たものは5名であつた。
著者らの35名中13名(37%)が性交不能症となつている。13名中完全な勃起不能は7名で,8名は勃起力が極めて弱い状態である。従来まで報告された尿道断裂後の勃起不能を見るとTrafford (1965)の36%,Balfour(1963)33%,Gbson(1965)の37%という率で著者らと大体一致している。損傷の状態は膜様部の完全断裂が26名で,9名は球部の損傷である。損傷部位からみたインポテンツは膜様部が42%,球部が22%で,前者の方が発生率が高い。損傷後子供を生み得たものは5名であつた。
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