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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科25巻1号

1971年01月発行

文献概要

原著

第11肋間切開法によるPyelolithotomy in situ

著者: 渡辺国郎1 杉浦啓之1 ウンシータン2

所属機関: 1虎の門病院泌尿器科 2虎の門病院外科系

ページ範囲:P.55 - P.60

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はじめに
 腎結石は最近増加の傾向にあるといわれている。腎結石治療の目的は腎実質に障害を与えることなく,できるだけ早期に結石を除去し,しかも患腎の機能をすみやかに回復させることにある。その意味で手術療法が主体をなし腎切石術よりは腎盂切石術を施行すべきものである。しかしながら,腎結石の病因は不明な点が多く,しばしば再発をくり返すことも事実である。再発性腎結石の手術に際しては,初回の手術が従来の手術のように腎全体を剥離して結石の除去する力法によると癒着が高度となるために結石のみを摘出することは困難なことが多く,やむなく腎摘除術を行なわなければならない症例もあり,通常の腎結石の手術方法に疑問を持つようになつた。
 手術方法によつては患者の予後に重大な影響を与えることになるので再手術をできるだけやり易いように初回手術を行なつておくことが必要であると考え文献を調べてみると,本邦では既に堀内ら7)が腎実質に切開を加えないで結石を摘出する腎盂・腎杯切石術を,ついで腎を周囲組織よりできるだけ剥離しないPyelolithotomy in situ8)を行なつて好結果を収めていることを知つた。
 われわれは昭和44年2月より昭和45年6月まで腎結石12例に対して第11肋間切開法によるPyelo-lithotomy in situを行なつたので大方の御批判を乞う次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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