文献詳細
特集(増刊号の)4 泌尿器と関連領域の症候レントゲン診断
Ⅰ.尿路疾患のレ線検査法
文献概要
はじめに
尿路系疾患に対するレントゲン学的診断法の重要性は今更いうまでもない。なかんずく血管造影法は近年,手技の発達,造影剤の進歩,レントゲンテレビの出現などによつて急速に発展してきた。最近Lang8)はrenal mass lesionの診断においてIVP, RPの確診率が48%であるのに対し,動脈撮影は87%の診断適中率を示したと述べているごとく,単に血管性疾患の診断のみならず,実質性疾患,特に腫瘍の診断には欠くべからざる検査法となつてきている。
本特集において著者に課せられた題目は「尿路系の血管造影法」ということであるが,今回は日常臨床上最も重要な腎,骨盤腔内臓器の動脈撮影法について,主としてその手技を中心に述べることにする。各疾患における血管像については他の著者によつて各々その分担課題中に出てくることと思われるので,本稿では省略するが,最後に読影上の注意点などに少しく触れるつもりである。
尿路系疾患に対するレントゲン学的診断法の重要性は今更いうまでもない。なかんずく血管造影法は近年,手技の発達,造影剤の進歩,レントゲンテレビの出現などによつて急速に発展してきた。最近Lang8)はrenal mass lesionの診断においてIVP, RPの確診率が48%であるのに対し,動脈撮影は87%の診断適中率を示したと述べているごとく,単に血管性疾患の診断のみならず,実質性疾患,特に腫瘍の診断には欠くべからざる検査法となつてきている。
本特集において著者に課せられた題目は「尿路系の血管造影法」ということであるが,今回は日常臨床上最も重要な腎,骨盤腔内臓器の動脈撮影法について,主としてその手技を中心に述べることにする。各疾患における血管像については他の著者によつて各々その分担課題中に出てくることと思われるので,本稿では省略するが,最後に読影上の注意点などに少しく触れるつもりである。
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