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特集(増刊号の)4 泌尿器と関連領域の症候レントゲン診断 Ⅴ.排尿障害とそのレ線像
膀胱性排尿障害とレ線像
著者: 宍戸仙太郎1 杉田篤生1
所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.207 - P.227
文献購入ページに移動膀胱に器質的あるいは機能的異常を起こしているときには,排尿障害を訴えることが多い。このような場合には,ときに膀胱の収縮が障害されて残尿を生ずるために感染を起こしやすい。さらに機能的あるいは器質的に尿管口の開大を招来して膀胱尿管逆流を起こすようになり,上部尿路に影響を与えて水腎,水尿管を惹起し,膀胱炎症は逆行性に上部尿路に波及する。また膀胱の疾患によつて排尿障害を起こしたときに,これが慢性に経過すると腎への影響は両側性のため,いつのまにか慢性腎不全へと移行していることがあるので,とくに注意する必要がある。
本稿では,膀胱性排尿障害を起こす疾患のうち,神経因性膀胱,膀胱憩室,膀胱結石症,尿管瘤ならびに膀胱腫瘍について,レ線像を中心に述べてみたい。
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