文献詳細
手術手技
文献概要
はじめに
尿管下端である尿管口が正常な位置に開口していないものを一般に尿管開口異常と呼ぶが,それにも膀胱内で異常な位置に開口しているものと,膀胱以外の部に開口しているものがあり,後者を尿管の膀胱外開口という。尿管の異常開口例の80%はHinman7)によると,一側または両側の完全重複腎盂・完全重複尿管の一尿管が異常開口しているものであり,非重複尿管が先天性に異常開口している例は比較的少ないとされている。このように尿管の数と,異常開口との関係には様々の組合わせが考えられ,第1図のごとく,比較的頻度の高いものはおよそ7型に分類することができ,中でもⅢ型のものが最も高頻度であるという19)。重複尿管を伴わないⅠ,Ⅱ,Ⅶ型と,重複尿管を伴うⅢ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵ型とは発生学的に原因を異にするといわれるので,発生論について概説する。
尿管下端である尿管口が正常な位置に開口していないものを一般に尿管開口異常と呼ぶが,それにも膀胱内で異常な位置に開口しているものと,膀胱以外の部に開口しているものがあり,後者を尿管の膀胱外開口という。尿管の異常開口例の80%はHinman7)によると,一側または両側の完全重複腎盂・完全重複尿管の一尿管が異常開口しているものであり,非重複尿管が先天性に異常開口している例は比較的少ないとされている。このように尿管の数と,異常開口との関係には様々の組合わせが考えられ,第1図のごとく,比較的頻度の高いものはおよそ7型に分類することができ,中でもⅢ型のものが最も高頻度であるという19)。重複尿管を伴わないⅠ,Ⅱ,Ⅶ型と,重複尿管を伴うⅢ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵ型とは発生学的に原因を異にするといわれるので,発生論について概説する。
掲載誌情報