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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科25巻6号

1971年06月発行

原著

結石性水腎にかくれた左腎腫瘍の1例

著者: 杉浦弌1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.461 - P.466

文献概要

緒言
 腎実質の悪性腫瘍においては,adenocarcinoma(Grawitz's tumor)が過半数を占め,国内および国外を問わず多数の報告例をみる。しかし,腎実質癌に結石の併発する頻度はきわめて少ないものである。一方,腎盂腫瘍ことに腎盂癌では約20%前後に結石を併有するといわれ,合併頻度は腎実質癌のそれに比べ箸しく高い。
 わたくしは,腎・尿管結石性水腎症の診断を下し,腎切石術を行なつたところ,腎癌の存在を認め,腎・尿管剔出術に変更,術後5年7ヵ月を経過した現在きわめて健康である症例について報告するとともに,術前になぜ確診を下し得なかつたかを反省し,わが国における本症の文献的考察を行なつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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