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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科25巻8号

1971年08月発行

原著

交叉性融合性腎変位の1例

著者: 斉藤清1 井上卓治1

所属機関: 1横浜赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.637 - P.645

文献概要

緒言
 腎には比較的先天性奇形が,多く発生しやすいと考えられているが,この内で,交叉性腎変位は割合珍しい奇形の一つと言われており,形成不全腎の8分の1,馬蹄鉄腎あるいは骨盤腎の5分の1にみられる1)。交叉性腎変位とは,腎の発育途上において,正常の位置とは反対の側に移動するもので,変位腎からの尿管は正中線を越えて正常の位置で膀胱に開口する2)。最近,われわれは疼痛・血尿を主訴として来院した患者において,腎盂撮影により本症を見つけた。そこで経過観察中,頻回に主訴を繰返し,腎機能検査にて非変位腎は機能を喪失しているため,非変位腎を剔出した症例を経験したのて報告すると共に,本症について若干の文献的考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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