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原著
67Ga-citrateによる泌尿性器悪性腫瘍シンチグラムの検討
著者: 岸本孝1 小峰志訓1 宮前達也2
所属機関: 1東京大学医学部泌尿器科学教室 2東京大学医学部放射線医学教室
ページ範囲:P.31 - P.38
文献購入ページに移動シンチグラフィーによる悪性腫瘍の診断は,腫瘍に選択的に摂取されたRIを陽性像として描出するのが理想であり,これまでにも多数の研究が行なわれてきた1〜5)。しかし,現在のところ一部の腫瘍,たとえば骨腫瘍,脳腫瘍,甲状腺癌転移などを除き,臨床的に満足すべき結果はえられていない。
Galliumは元来,骨スキャンに用いられてきたRIであるが,1969年Edwardsら6)が67Ga-citrateを用いて,ホジキン病患者の骨スキャンを実施中,たまたま頸部リンパ節の病巣にも本RIがとりこまれることを発見した。東ら7)はこれに着目し,67Ga-citrateに関する基礎実験とともに臨床例を報告した。
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